ネロ ( AD54-AD68 )

+
nero_01 obv. nero_01 rev. Denarius
17.5mm, 3.4g
AD67 - AD68 , Rome

表:ネロ 裏:サルス(健康と安全の女神)

ネロの名で知られるが、元々の名はルキウス・ドミティウス・アエノバルブス。母アグリッピーナの画策で 皇帝クラウディウスの養子に迎えられ、ネロと名乗るようになる。 (ネロと言う名はクラウディウス家に代々伝わる由緒ある名である。)
アグリッピーナがクラウディウスを暗殺してネロが即位する (クラウディウスの実子ブリタニクスは4ヶ月後にネロが毒殺)。 血なまぐさいスタートにもかかわらず、最初のうちの統治は評判が良い。 それは、哲学者セネカと親衛隊長ブルスの補佐によるものと言われている。
59年に母アグリッピーナを殺害。62年に妻オクタウィアを姦通罪の冤罪を着せて殺し、 人妻であったポッパエアと結婚。
同62年にブルスが急死。 このころからセネカも遠ざけられて、ネロの統治はでたらめになっていく。そうした中 64年にローマで大火が起きたが、人々はネロが自分の宮殿を建てるために街に放火した と噂する。本当にネロが放火を命令したかどうかはわからないが、とりあえず 放火犯人をでっち上げる必要から、キリスト教徒にその罪を着せ迫害する。 (ヨハネ黙示録中の獣の数字666というのは迫害者ネロの名を指している。)
芸術家を気取っていたネロはギリシャへ行って、悲劇役者としてコンクールで優勝。 しかし、これは皇帝の評判をかえって落とすものであった。
68年3月、ガリアで反乱発生。4月、タラコネンシス(スペイン)の属州総督ガルバが 皇帝を宣言。6月、元老院からも公敵宣言を受け、古式通りの残酷な処刑がなされると 聞いたネロは自ら命を絶つ。


クラウディウス古代ローマ (ローマ帝国の歴史とコイン)ガルバ


Copyright(C) augustus

古代ローマ (ローマ帝国の歴史とコイン)
クラウディウス古代ローマ (ローマ帝国の歴史とコイン)ガルバ

+ 共和政

+ ユリウス・クラウディウス朝
--> アウグストゥス
  ----> アグリッパ
  ----> ユバ2世
--> ティベリウス
  ----> ゲルマニクス
  ----> ドルスス
  ----> ポンティウス・ピラトゥス
--> ガイウス(カリグラ)
--> クラウディウス
  ----> アグリッピーナ(小)
  ----> アントニア(小)
--> ネロ
--> ガルバ
--> オト
--> ウィテリウス

+ フラウィウス朝

+ 五賢帝の時代

+ セウェルス朝

+ 軍人皇帝の時代

+ 帝国四分割とその後

+ コンスタンティヌスの一族

+ ローマ帝国の黄昏

+ ビザンツ帝国

古代ローマ (ローマ帝国の歴史とコイン)
古代ローマ